入口 > 日記 > 素直なこころ

素直なこころ

歳をとるにつれ
子供のころの純粋で素直な心とゆうものは
薄れていってしまう。

大人になり、素直な心を取り戻すのは
簡単ではない。

絵具の筆を洗う容器と同じだ。

最初は底が見える綺麗な水でも
筆を洗うたび、濁っていく
最後は灰色の濁り水となる運命だ。

私も例外ではない

しかし、素直なこころに出逢ったとき
濁った水が浄化されるケースもある。




ある音楽祭での出来事だった。
私の席の前に娘と母親二人で観覧にきている親子が座っていた。
演奏しているのは、お世辞にも有名なミュージシャンではなかった。
70を過ぎた男性が
自ら作詞作曲した曲をギターで演奏していた。
70を過ぎても元気な人は世の中にはいるもんだな。
そんなことを考えながら演奏を聴いていた。

20分ほどたったころだった。

前の席の娘が母親にこう訪ねた。

「ママ~今何時?」

母親は口に人差し指をあてながら、娘のほうへ顔を近づけ、時刻を教えた。
少しして、娘が母親にこう訪ねた。

「ママ~おなかすいた」

母親は再び口に指をあてながら、我慢するようなだめた。
少しだが、母親にイラつきがみうけられた。
少しして、娘が訪ねた。

「ママ~これいつまでするん?」

母親はプログラムを開いて、この曲が最後であることを教えた。

「これで終わりなん?これ終わったら帰れるん?」

イラつきながら母親は今までよりも大きなジェスチャーで
静かにするよう注意した。

最後の曲が終わった。

観客席から拍手がおこった。
母親と娘も皆と同様に拍手で、演奏の終わりを喜んでいた。

拍手がやみかけたころ
観客席から手拍子とともに、声があがった。

その直後の娘の発言に母親のイライラが頂点に達した。







「アンコールって何なん?」



関連記事
2014-12-07